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免疫力と腸内環境

 何かにつけてよく耳にする免疫力という言葉。コロナ禍でも「免疫力を高める○○」という言葉をよく耳にしました。そもそも、免疫力とは何でしょうか。免疫力を高めるためには食習慣含めどのようなことが必要なのか、このような内容をご紹介します。

目次[非表示]

  1. 1.免疫力を高めるには
    1. 1.1.免疫とは
    2. 1.2.食事だけではない!免疫力を高める7つの習慣
  2. 2.腸内環境を整えよう
    1. 2.1.免疫力に重要な”腸”
    2. 2.2.腸内環境と善玉菌
  3. 3.腸の健康と腸内フローラ
    1. 3.1.腸内フローラとは
    2. 3.2.腸内フローラの分類
    3. 3.3.食物繊維を意識した食生活
  4. 4.まとめ

免疫力を高めるには

免疫とは

 免疫とは、体内で発生した癌細胞や外から侵入した細菌・ウイルスなどを常に監視し、撃退する自己防衛システムのことです。免疫の仕組みは精巧にできており、いくつもの免疫細胞が協調しあって働いています。もし、免疫システムが低下してしまうと、感染症などにかかりやすくなる、歯だが荒れる、アレルギー症状が生じやすくなる、下痢をしやすくなる、疲れやすくなるといった不調が現れます。日々健康に過ごすためにも免疫力を高めることが言われているのです。

食事だけではない!免疫力を高める7つの習慣

 免疫力を高めるために有効な食品が取りざたされていることがご存知のとおりです。メディアでその食品が取り上げられれば、すぐさま店頭から消えるといった印象は誰もが持っているかと思います。しかし、これら特定の食品を一定期間食べたからといって、免疫力がすぐに上がるものではありません。即効性はありませんので、日頃からバランスのよい食生活を送り、毎日の生活習慣を整えることが大切です。


① 1日3食バランスよく食べよう

免疫機能が働いた健康な身体を維持、増進するには、1日3食バランスよく食べることが重要です。不規則な偏食や欠食は避けて、なるべく様々な食品から、糖質・脂質・たんぱく質・ビタミン・ミネラル・食物繊維をバランスよく食べることを基本にしましょう。

② 体温を上げる食材を取り入れよう

体温が1℃下がると免疫力は約30%低下すると言われています。冬に感染症が流行することの原因の一つに冷えによる免疫力の低下があると言われています。一方で、体温が1℃上がると免疫力は一時的に5~6倍にアップすると言われています。

③ 腸内細菌を整えて善玉菌を増やそう

免疫細胞の70%は腸に集中していると言われています。腸にバリア機能がなければ、外部から摂取した物を全て体内に取り込んでしまいます。有害な物質から防御するために免疫細胞が豊富に存在しています。

④ 過度な飲酒は避けよう

大量の飲酒による肝機能の低下は免疫細胞や抗体などの免疫システムに必要な要素の不足を招きます。飲酒はほどほどにしましょう。

⑤ ぐっすり眠ろう

心身ともに昼間の活動の緊張から解放され、睡眠中はリラックスしています。睡眠中は免疫細胞の働きがとても活発になりますのでぐっすり眠ることが重要です。

⑥ 適度に運動しよう

身体を温め、免疫力を高めるために運動は欠かせません。自分のペースで適度な運動を生活に取り入れてみましょう。

⑦ 思いっきり笑おう!

笑うと面積細胞が活性化するといわれています。笑うと血行が良くなりストレスホルモンが減少、心が穏やかになります。”笑うこと”は健康にもつながっていますね。



腸内環境を整えよう

 健康的な身体づくりには日頃の生活習慣が大切です。睡眠や運動に加え、健康的な身体づくりに大きな影響を与える食事。「免疫力を高める7つの習慣」のうち3つめの「腸内細菌を整えて善玉菌を増やそう」について取り上げます。

免疫力に重要な”腸”

 免疫力を高めるために腸が重要な働きをしていることは年々明らかになってきており、世界中の注目を集めています。人間の身体は、口から肛門まで続くトンネルのような構造になっています。腸は、口から食べた食べ物を消化・吸収する場所ですが、体内に入ってきた食品とともにウイルスや病原菌などが侵入してくるリスクが高い場所でもあります。そのため、腸の内壁には免疫をつかさどる免疫細胞が集中しており、体全体の免疫細胞の約70%が腸に集まっているのです。この免疫細胞を活性化するためには、腸内環境を整えることがおすすめです。

腸内環境と善玉菌

 腸内環境を整えるには、善玉菌を増やすことが必要です。善玉菌と言えば多くの方が思い浮かぶのは乳酸菌でしょうか。乳酸菌はそれ自体が善玉菌で、他の善玉菌のエサにもなります。乳酸菌を含む食物にはヨーグルトなどの乳製品の他、日本古来の食物由来の乳酸菌で発酵させた数々の発酵食品があります。発酵食品を作る菌には乳酸菌の他に、麹菌、酵母菌、酢酸菌、納豆菌などがあり、これらの菌は特に日本人の身体によくあっていると言われています。日本人は昔から発酵食品を食べることで免疫力を高めてきたのです。これらの発酵食品には、味噌、醤油、酢、納豆、ぬか漬け、たくあん、キムチ、チーズ、ヨーグルトなどがあります。この他、パン、日本酒、ビール、焼酎、ワイン、鰹節も実は発酵食品です。体に良いと聞くとたくさん特定の者ばかりを食べてしまう方も多いようですが、たくさん摂取すればよいわけではありません。バランスよく昔ながらの製法で作られた商品を摂取すると良いですね。

腸の健康と腸内フローラ

続いて、腸の健康、腸内環境を語る際によく出てくる「腸内フローラ」を皆さんはご存知ですか。腸内フローラとは何か、腸の健康に向けて、善玉菌が含まれた食品を摂取するだけではなく、体内で”増やす”という考え方についてご紹介します。

腸内フローラとは

 ヒトの腸内には、約1000種類、約1兆個以上ものさいきんが生息しており、その様子がまるでお花畑のように見えることから「腸内フローラ(腸内細菌叢)」と呼ばれています。この腸内細菌は重さにしてなんと1~2㎏もあるそうです。重さで考えると多くの量の細菌が体内に存在していることを感じますね。

腸内フローラの分類

 腸内フローラは、善玉菌・悪玉菌・日和見菌の大きく3つに分類されます。それぞれの菌の数のバランス(腸内環境)は、毎日の食事や体調、年齢など多くの要因によって日々変化します。悪玉菌が増えると腸内腐敗が促進され、有害物質を作り出します。それにより、便秘や下痢などが起こるだけではなく、肌荒れや心身の不調、ガスの発生などが現れます。腸内環境を整えるには、善玉菌を優勢に保つことが大切です。


分類
主な菌の名称
役割
割合
善玉菌
乳酸菌、ビフィズス菌等
身体によい働きをする菌。悪玉菌の増殖を防いだり、有害物質の排出を促してお腹の調子を整える。
20%
悪玉菌
ブドウ球菌、ウエルシュ菌等
身体に悪い働きをする菌。腸内で有害物質を作る。
10%
日和見菌
大腸菌、バクテロイデス等
どちらにも属さない菌。善玉菌・悪玉菌の優勢な方の見方をする。
70%



食物繊維を意識した食生活

「善玉菌を増やそう」というと、善玉菌を多く含む発酵食品ばかり食べるイメージの方も多いようです。実は、善玉菌を増やしたり、善玉菌の活動を活発にするために有効なものが食物繊維です。食物繊維は善玉菌のエサになると言われており、幼いころから積極的に取りたい栄養素です。食物繊維には2種類あり、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の割合が2:1のバランスが理想的と言われています。


<不溶性食物繊維>

豆類やキノコ類、野菜、果物などに多く含まれています。腸の運動を活発にして、便通を促し、有害物質を排出する役割があります。

<水溶性食物繊維>

わかめやこんぶ、果物などに多く含まれています。脂肪や糖分の吸収を緩やかにし、善玉菌を増やしてくれます。


まとめ

 腸内環境を整えることは健康な身体づくりにつながることをお知らせしました。規則正しい生活習慣をベースに、食生活に着目し、発酵食品や食物繊維をバランスよく積極的に取り入れると効果的ですね。暑い夏に向けてぜひ体内から健康づくりを目指しましょう。

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